いつもと違ったお盆
エリア毎に変わる売上
今年のお盆は、新型コロナウイルスの感染再拡大により帰省を自粛する動きが見受けられました。
また、3月の緊急事態宣言時の臨時休校の反動で学校の夏休みが短くなったことも影響し、旅行を取りやめる動きもありました。
結果として人の移動が大きく減少したお盆となってしまいました。
お盆期間(7~17日)の公共交通機関の利用状況は、JR6社全体で昨年比24%と過去最少、大手航空会社の国内予約人数は前年比40%程度に止まりました。
例年、お盆期間に発生していた「行く側」(人が出てゆく都市エリア)と「迎える側」(人がやってくる故郷エリア)に分かれる民族大移動が大幅に減少したのです。
そこで、都市エリア店舗と故郷エリア店舗の2つのエリアでお盆期間のSM販売データがどのように変化したのか、曜日を合わせて本年度実績と昨年度を比較しました(2020年8月8日~16日 vs 2019年8月10日~18日)。
店舗総売上は、「行く側」都市エリアの店舗では、人が出かけなかったことから前年比約120%と大きく上昇し、一方、「迎える側」故郷エリアの店舗は、巣ごもり需要増を含んでも約104%となっており、実質的にはマイナスとなっています。
都市エリアで120%以上伸長したカテゴリーは、「加工食品(調味料、麺類)」「酒類(ビアテイスト)」「野菜」「果物」「精肉(焼肉、豚、鶏、挽肉)」「惣菜(唐揚げ)」「家庭紙」「台所用品」でした。
但し、帰省自粛の影響で「お土産ギフト」は大きく減少しています。
故郷エリアで90%以下に減少したカテゴリーは、例年、客を迎えるために準備する「菓子」「米」「酒類(ビール)」「果物」「惣菜(天ぷら、揚げ物)」「寿司」でした。
今後も新型コロナウイルスの影響が継続するとすれば、パーティー需要の見込まれるクリスマス、また、年間で売上の最大の山である年末・年始の販売にも影響が出ます。
今年は早めにコロナに負けない対策を検討・準備しましょう!